ただ文章を打ってたいんだ。

気持ちただ漏らし備忘録

ペヤングよりカップヌードル

「1円かナ?50円多いかナぁっ?」

小銭を一枚一枚丁寧に数え、レジ向こうの店員さんに微笑みかけます。
ずっと微笑んだままなので、まるで貴公子のようです。
おっさんだけど。

そしてお釣りを受け取るとその場で丁寧に買った物を確かめ、袋詰めします。
小指でケース買いしたビールの埃を払う姿はよもや小姑のようです。
おっさんだけど。

まーたこのおっさんかいな。

朝のスーパー。
品出しのパートさんがわんさといても、レジは一箇所しか開いていないものです。

所要時間、実にペヤングです。
ペヤングがおいしく頂ける程、たっぷり待ちます。

このおっさんのことを個人的に「遅滞ない検査さん」と勝手に名付けています。
勝手です。
本人、絶対に知りません。

『第五百二十六条  商人間の売買において、買主は、その売買の目的物を受領したときは、遅滞なく、その物を検査しなければならない。
2  前項に規定する場合において、買主は、同項の規定による検査により売買の目的物に瑕疵があること又はその数量に不足があることを発見したときは、直ちに売主に対してその旨の通知を発しなければ、その瑕疵又は数量の不足を理由として契約の解除又は代金減額若しくは損害賠償の請求をすることができない。売買の目的物に直ちに発見することのできない瑕疵がある場合において、買主が六箇月以内にその瑕疵を発見したときも、同様とする。
3  前項の規定は、売主がその瑕疵又は数量の不足につき悪意であった場合には、適用しない。』

商法第526条をまんまコピペしました。
イーガブ、便利ですよね。

ここで何故、「遅滞ない検査さん」という呼び名を付けたか、何となくおわかり頂けたと思います。

一連の行動はこの条文のようです。
もっと言うなら、条文を擬人化したとでも言えばスッとします。
おっさんだけど。

別に、おっさんが商人でないことくらいは百も承知。
寧ろ、ただの寂しい一人暮らしで話し相手を求めレジで粘っているのではないかとさえ夢想します。

夢想はしますけれども、朝からペヤングを仕込まれても困ります。

時間も限られますし、何より胃がもたれてしまう。
夜なら大歓迎なのですけれどね。

せめてカップヌードルにして頂きたい。
ライトならモアベター
朝から突き付けられてもまだ我慢出来ます。

ただし、スープヌードル
お前は駄目だ。

「ん、おっけー。じゃあまったねぇー!」

満面の笑みで立ち去るおっさん。

まったねぇーじゃないっつうの!

この遅滞ない検査は、朝には絶対ラジオ体操をしないと気が済まないとか、目玉焼きにトーストでないと朝食とは言えないと豪語するこだわりに似た空気を感じます。

法律の解釈はそんな安っぽいものではないと思うんですけどね。

いかんせん、先日受検したビジネス実務法務検定試験3級の問題集が記憶に生暖かい。

この手の検定及び公務員試験含め、「決め付け過ぎの文章に気を付けろ」。
ハウツー本を読んでも読まなくても、常識みたいになっていますよね。
それが故余計に生暖かい。

多分、検定に受かったら数歩歩いて忘れてしまうんですけどね。

ニワカに法律。
猫に小判の姉妹品としてご紹介致しまして、締めとさせて頂きます。

明日こそはおっさんより先にレジへ入らないと、またペヤングを頂戴してしまうんだなあ……。